実はよくわからない「在日」についてわかりやすく解説!

実はよくわからない「在日」についてわかりやすく解説!

「在外コリアン」は、海外に住む韓国人や朝鮮人の人のこと。日本では通称「在日」と呼ばれています。今回は日本で何かと議論の的になる「在日コリアン」についてサクッと解説していきます。

世界に広がる「在外コリアン」

在外コリアンは日本以外にも、中国やアメリカに多く居住しています。本国から出国し、海外に居住している民族としては世界有数の多さです。

在外コリアンは本国では「同胞」や「僑胞」と呼ばれています。彼らが居住しているエリアによって、流入するまでの経緯や法的地位などが異なっています。以下では、地域別に在外コリアンの特徴についてまとめます。

日本

日本では約48万人が居住し、そのうち「特別永住者」(後述)は約32万人と言われています。大阪や東京などに多く在住しています。1910年の日韓併合を契機に日本への渡航を余儀なくされた人や強制連行された人々、およびその子孫が多くなっています。

中国

中国には約183万人が居住して、そのほとんどが中国籍です。北東部を中心に、北京や上海といった都市部にも多くなっています。吉林省には延辺朝鮮族自治州が整備され、朝鮮民族の血を引く人々が集住しています。

延辺朝鮮族自治州は19世紀後半に本格的な移住が進みました。日本の朝鮮植民地統治と「満州国」建国で朝鮮人の旧満州への移住が促進された結果として現れた自治区です。

アメリカ

アメリカには約250万人が居住しています。アメリカ全土に一定数が居住しています。韓国での経済的、政治的不安から逃れたり、教育機会を求めたりして、移り住んだ人が多くなっています。

在日韓国・朝鮮人をとりまく事情

ここからは日本に住んでいる在外コリアン、通称「在日」について詳しく解説していきます。

減少する「在日コリアン」

韓国・朝鮮籍は日本に住む外国人の中で戦後一貫して最大でした。しかし、2007年には中国籍がトップになりました。「在日コリアン」は年々人数が減少しており、21世紀中には在日コリアンは消滅すると言われています。

「特別永住者」という例外

「特別永住者」とは、1991年発効の入国管理特別法で認められた在留資格のことを言います。日本国籍を離脱した人のうち終戦前から日本に在留している者、およびその子孫のことを言います。

1945年に戦争が終わると47年に日本政府は在日コリアンに対して、「外国人登録令」を通じ、便宜的に「朝鮮籍」が付与されました。1948年大韓民国が成立すると、国籍を「朝鮮」から「韓国」に書き換える人が多くなりました。しかし、「朝鮮」籍のままの人も多く、朝鮮籍であること自体が北朝鮮を支持していることを意味するものではありません。

韓国籍と朝鮮籍の内訳は長らく南北関係に配慮して発表されてきませんでしたが、2016年末にようやく発表されました。韓国籍であろうが朝鮮籍であろうが、在日コリアンのほとんどが南出身であることはわかっています。

「在日コリアン」に対する日本の方針

日本は在日コリアンを外国人のまま、韓国・朝鮮人として日本での地位を安定化させる政策を取ってきました。1982年以降、社会保障関係法における国籍要件が撤廃され、社会保障制度も在日コリアンには適用されています。

しかし、「特別永住者」には「在日特権」と呼ばれる特別措置が取られており、日本人からの反発を受けることもあります。

在日が抱える問題

民族的な問題

在日コリアンにとって問題なのがアイデンティティです。在日韓国人は韓国への帰属意識が希薄です。同時に、外国人意識もまた希薄であるために、アイデンティティに対する葛藤があるのです。

日本国籍を取得するべきであるとの主張もなされ、日本社会からも韓国社会からも色眼鏡で見られてしまう状況にあります。

社会的な問題

「在日」は同質性の高い日本社会において、数少ない「異質」と見られ、差別や偏見を受けてきた過去があります。

日本人の一部には「在日」を「排除対象」として非常に過激な思想を持つ人や団体が存在しているからです。

北朝鮮が核開発や拉致を行なった2000年ごろから朝鮮学校生徒への嫌がらせは増加しはじめました。嫌がらせはエスカレートし、ネット上での罵詈雑言やヘイトスピーチなどに発展しているのです。

2014年には京都地裁が「在特会」に対して「ヘイトスピーチ」が「人種差別であり、違法」とした初の司法審判が出ています。それを受け「ヘイトスピーチ対策法案」が2016年5月に成立しました。

日本の中での数少ない「異質」である在日コリアンをめぐる社会問題は日本社会の閉鎖性を表すものと言えます。

まとめ

在日コリアンは日本での存在感を失いつつあります。しかし、これからも「在日」に対する社会の反応は、日本社会の寛容性の試金石としてあり続けるでしょう。この記事を通じて少しでも「在日コリアン」に対しての理解を深めていただければ幸いです。

<おすすめ記事>