新型コロナが暴いた「虚構」としての「国家」

新型コロナが暴いた「虚構」としての「国家」

新型コロナウイルスが猛威を奮っているのはもう火を見るより明らかです。

この記事では新型コロナウイルスが暴き出した人類の「虚構」についてのお話ししましょう。

新型コロナウイルスによって世界がつながっていることをひしひしと感じるようになりました。

中国・武漢で最初に感染した一人の中国人から感染者は世界250万人へと伝播したからです。

この新型コロナウイルス流行がなければ人類が脈々とつながっていることを意識することはなかったでしょう。

むしろ世界は分断されていると感じる機会のほうが多いはずです。

国境はその象徴でしょう。

海外に行く時に必要なパスポートや入国審査などなど。数々の「カベ」によって世界は分断される機会は多くあります。

世界の分断の基本的な単位は「国家」でしょう。地球を宇宙から眺めれば国境線は引かれていません。

しかし、現実世界では国境線は引かれています。どこに引かれているのか。それは私たちの頭の中に引かれているのです。

これを世界的なベストセラー・『サピエンス全史』では「虚構」と表現されてきました。

国境をはじめとして、国家や法律もすべて「虚構」です。「虚構」を作り出した人類は大規模に協力できるようになりました。

「虚構」を使った協力によって人類は他の動物には到底不可能なことを次々と成し遂げてきました。

犬や猫が1億の群れを作ることはできないでしょう。しかし「日本」という「国家の虚構」を作ることで人は1億の群を作り、協力することができるようになりました。

しかし、いつからか「国家」という「虚構」は「協力」ではなく「分断」の象徴となりました。

朝鮮半島を見れば、国家が分断の象徴となっていることは明らかでしょう。

しかし、今回の新型コロナウイルスは我々がいつからか分断の象徴になっていた「国家」という「虚構」が改めて「虚構」であることを暴き出しました。

私たちが「協力」のために用いていた「虚構」はいつからか変質し、「分断」の象徴になってしまいました。

我々を分断していた国家という虚構は感染症によって容易に乗り越えてしまうことが明らかになりました。

いつしか分断していた世界は感染症の前ではその分断が無意味であることを教えてくれました。

分断された世界は感染症の前では脆弱です。

この事実がウイルスへの対応には世界的な連帯が必要だとの認識を喚起させるのでしょう。

ウイルスによって私たちが潜在的につながっていることを気づかされる。

そう考えるとウイルスは僕らに僕らが作ってきた虚構の意味をも問い直すものなのかもしれません。

僕は人類が作り多くの恩恵をもたらしてきた「虚構」に思いを馳せるような自粛生活にしてみたいと思っています。