中国と北朝鮮って結局どういう関係なの?

中国と北朝鮮って結局どういう関係なの?

中国と北朝鮮は同盟関係である。これは確かな事実です。北のカリアゲ君は毎回毎回、トランプ兄貴と会う前に中国の習近平国家主席のところに行き、「兄貴、どうすりゃいいですかね」とお伺いしているように見える。

しかし、本当のところ中国と北朝鮮というのは蜜月関係とは言えないような状態にある。金正恩時代に入ってから中国の許可なしに核実験をするなど金正恩は中国軽視の外交をしてきた。

中国もそれにブチギレ。あからさまに北朝鮮に不快感を示すようなメッセージを送ってきた。その北朝鮮もまた中国に対して、不信感を示すような言説を提出している。

それが明確に示されたのが、張成沢の死刑判決文である。張成沢とは金正恩の叔父にあたる人物で、2014年に金正恩の命令の元で処刑された元北朝鮮政府の高官だ。

自分のおじさんを処刑するなんてなんて金正恩は非道なんだとそこにばかり目がいってしまいがちだが、その判決文をよく見てみると、張成沢が中国に北朝鮮の資源を横流ししたと、張成沢の処刑を通じて暗に中国を槍玉にあげたのだ。

中国と北朝鮮の間にはそこはかとない不信感があるのだ。その理由はなんだろう。

中国は北朝鮮がアメリカと交渉する中で実は北朝鮮がアメリカについていってしまうのではないかという不信感。北朝鮮の核開発が中国からの内政干渉を防ごうとしているからではないのかと考えていること。

そんなことが考えられている。

北朝鮮としては何よりも「自主路線」を歩みたいために中国への過度な依存は防ぎたいと考えている。だから中国に全幅の信頼を置くと、中国への依存が深まる危険性がある。中国からは一歩距離を取りたいと考えているのだ。

しかし、北朝鮮にとって中国との貿易は経済の生命線である。中国が北朝鮮と国交を結んでいる同盟国であることには変わらない。しかし、言えることは北朝鮮に対して中国は影響を与えることができるが、北朝鮮を思うがままにコントロールすることはできないということである。

貿易の封鎖や国連の安保理決議に同調することによって、中国は北朝鮮にダメージを与えることができる。しかし、中国は核ミサイル実験を思うがままに行う北朝鮮をたしなめ、中国の思うがままに行動させることはできない。

それは独立国同士当たり前の話なのだが、北朝鮮が持つ特殊性からか、アメリカをはじめとした敵対国は北朝鮮の行動を制御しようと中国に対して過度な期待をする。しかし、それは無駄な期待と言わざるを得ない。繰り返すが、北朝鮮を中国が操ることはできないのだ。中国に過度な期待はしないようにしよう。

では中国は北朝鮮戦略をどのように描いているのかについて述べたい。結論を先に申せば、中国は出来るだけ朝鮮半島の分断状態を維持しておきたいと考えている。

もし朝鮮半島が統一されて、統一朝鮮が現れたならば、それは間違いなく韓国主導による国家になるであろう。これは中国にとってアメリカの同盟国が至近距離に発生することに他ならない。これによる安全保障上の負担は中国にとって計り知れない。

しかも、統一朝鮮が誕生したら、それに伴って、自分のところの延辺朝鮮族自治州の朝鮮族が自分たちも独立したい!となるかもしれない。これは困ったことで、中国国内の独立運動が活気付いてしまう可能性がある。

ウイグルも内モンゴルもなんとか抑えているのに朝鮮自治州が独立してしまったら他の自治州もうちもうちも!と独立したがるに決まっている。

そう考えている中国共産党にとって抑圧的な北朝鮮が存在してくれることは実は都合がいいのだ。しかも北朝鮮がいることで安価な労働力を使えたり、鉱物資源を輸入できたりと経済面でのメリットも大きい。中国は出来るだけ北朝鮮に存続して欲しいと思っているのだ。

しかしそれにしても中国と北朝鮮は「血の同盟」といって、固い絆で結ばれているように報道されているが、それは両国のドライさを考えられていない証拠である。中国はものすごく合理的に、打算的に物事を考える。

その中国にとって北朝鮮はまだまだ利用価値があるのだ。中国が北朝鮮を打算的に支える限り、朝鮮半島が分断化したままであることに疑いようはない。