台湾の民族構成とは?わかりやすく解説!

台湾の民族構成とは?わかりやすく解説!

この記事では台湾の民族構成について解説しています。台湾って中国人だけでしょ?と思った方は要注意!

意外にも台湾は「多民族国家」としての側面を持っているんです。2020年には総統選も行われ、海外旅行先としても人気な台湾の実情を探っていきましょう。

多民族国家!?台湾

台湾には中国からやってきた漢族を主体に多様な民族が入り混じっています。順番にご紹介していきましょう。

ざっくり台湾の民族は

  • 漢族
  • 原住民
  • 新住民

に分かれます。その中でも多くを占めるのが漢族です。漢族をさらに細かく分けることができるため実際には上の3つよりも細かく民族を分けることができます。

漢族

まずは漢族に関して解説していきます。漢族は台湾住民の90%を占めます。中国から移住してきた人たちです。

その中でも漢族はまず本省人と外省人に分けることができます。

本省人

本省人は戦前に中国から移住してきた住民の人たちを指します。漢族の8割以上を占めます。本省人の内訳は閩南人(びんなんじん)が70%ほど。客家人(はっかじん)が14%ほどです。

以下では閩南人と客家人について解説していきましょう。

閩南人

台湾住民の70%を占める閩南人は中国・福建省から移民してきた人たちです。台湾に移住してきたのは約400年前ほど。福建省の別名が「閩」と言い、福建省南部を「閩南」と言います。福建省南部出身の移民にルーツを持つ人が「閩南人」です。

古くから台湾に暮らし、マジョリティを作っている閩南人は自分たちが台湾を代表する民族であるとの意識を持っています。

閩南人からすれば閩南語を話す人間が台湾の標準語であり、その閩南語を話す人間が台湾人とのことになります。

以上のように閩南人は排外主義的な考え方(ショービズム)を持っているとされます。しかし、閩南人の声が大きくなると台湾では多民族との摩擦が生まれかねません。そこで台湾政界では「閩南」の語が用いられないことになっています。

客家人

客家人は東洋のユダヤ人とも言われる少数民族のことです。独特の文化と風習を持ち、中国を中心に世界に散り散りに暮らしています。

元々は中国大陸の中原地域に暮らしていましたが、300年前ごろに台湾に流入するようにもなりました。

客家人は非常に優秀であることで有名で政治指導者を多く輩出してきました。現在の蔡英文総統も客家の血を引いています。

多数派・閩南人との軋轢を抱え、迫害される可能性を孕んでいます。そのため文化的な保護対象(アファーマティブアクション)となっています。

具体的には、2001年に行政院客家委員会によって、客家保護のための議論が始まりました。

その結果、2003年には客家電視台が作られ、客家人のためのテレビチャンネルが作られました。2010年にはより広範な分野で客家の保護を目指す客家基本法が成立しました。

外省人

外省人は第二次世界大戦の後、中国大陸から流入してきた人たちです。漢族の中の13%を占めています。

外省人の多くが中華民国政府(国民党)と共に台湾にやってきました。中国から流入したため、外省人の出身地は多様です。

外省人は1990年代に民主化を達成する前の権威主義体制で「支配階級」でした。しかし、民主化後は支配階級の地位から転落し、マイノリティとなりました。

中国大陸からやってきた外省人は大中華意識を持つ人が多くいます。中国と台湾を合わせて「一つの中国」との考え方です。

しかし、近年では台湾は中国から独立すべきとの意識を持つ人たちとの摩擦が激しくなっています。なお外省人と本省人は対立が長く続いています。

原住民

本省人が流入するはるか前から台湾に暮らす人がいます。原住民と呼ばれる人たちです。紀元前から台湾に暮らし、現在では人口全体の2%ほどを占めています。

原住民は人種的にはオーストロネシア系と言われ、主な部族は高山族と平埔族です。中国大陸から流入した漢族からの圧迫を受けて人口は減少しました。

そのため権利や名誉回復が必要とされ、アファーマティブアクションの対象になっています。1996年には原住民族委員会が設置され、2005年には原住民電視台、2007年には原住民族電視台が設立されました。

新住民(新移民)

近年の台湾社会では新住民(新移民)と呼ばれる人たちが増えてきました。全体の3%と言われています。新移民のバックグラウンドは様々。代表的な新住民は台湾出身男性と結婚した中国出身の女性(大陸花嫁)です。

他には東南アジア諸国からの台湾に出稼ぎに来た労働者がそのまま帰化するパターンも多くなっています。

台湾は近年、新住民の増加を背景に移民国家としての性格が強まっています。異なる文化や多様性を包み込んだ社会を実現するための試みが模索されています。

まとめ

台湾は中国人だけではありません。確かに中国にルーツを持つ人たちが多いのは事実ですが、原住民や新移民の存在も無視できません。実際に中国系以外の人たちに対する保護活動も積極的になっています。以上、台湾の民族構成についてご紹介しました。

なお、これらの分類は時代によって変化しており、一様ではないことを付け加えておきます。

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