読書

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『ゴミ清掃員の日常』を読んで「キーワーカー」の人に感謝を

新型コロナウイルスは僕たちに生活への目線を完全に変えてしまいました。 これまでは行きたくてしかたなかったお気に入りの飲み屋さん。会いたくてしかたなかった大学の友人たち。思いのままに行くことができた旅行。 これらすべてが「不要不急」にカテゴライズされ、僕らの生活は必要かつ緊急のことだけをしなくてはならなくなりました。 欲望を喚起して「不要不急」のものを作り出す資本主義の形が図らずも明らかになったわけ […]

【書評】『政権交代』(中公新書)-民主党政権は本当に「悪夢」だったか?

何を持って「悪夢」とするか 「悪夢のような民主党政権」は安倍晋三首相が最近よく用いるフレーズである。 安倍首相は2009年9月から2012年12月にかけて成立した民主党政権の下での政治は非常に不安定であり、多くの失業者が生まれたとして民主党政権と「悪夢だった」と表現することを好んでいる。 これに対して安倍支持者はまさしく「悪夢」だったと叫ぶであろうし、反安倍支持者は「そのようなことはない」と叫ぶだ […]

【書評】『ヒトラー演説』(中公新書)-「ヒトラー演説」の理解は全体主義的か。

この記事は『ヒトラー演説』(中公新書)を読んで書いたものである。 ヒトラー演説 posted with ヨメレバ 高田博行 中央公論新社 2014年06月 楽天ブックス Amazon Kindle   日本人にとってヒトラー演説のイメージは一様なのではないかと感じる。そのイメージとは猛々しい金切り声を上げてドイツ民族の復興を高らかに宣言するヒトラーとそれを取り囲み熱狂するドイツ人のイメー […]

【書評】『韓国 現地からの報告ーセウォル号事件から文在寅政権まで』(ちくま新書)

今日の記事は先日ちくま書店から出た『韓国 現地からの報告ーセウォル号事件から文在寅政権まで』の書評です。 韓国 現地からの報告 posted with ヨメレバ 伊東 順子 筑摩書房 2020年03月09日 楽天ブックス Amazon Kindle 面白かったですね。 概要 作者は伊東順子さん。失礼ながらこの本を手に取るまで存じ上げませんでした。 著者紹介の欄には「編集・翻訳業」との書かれています […]

【読書術】仮説を立ててから本を読まないと意味ないよ

「リディラバジャーナル」というWeb メディアをやられている安倍敏樹さんにお会いしお話をしたことがあります。 安倍さんはかなり変わった経歴の持ち主ですがめちゃめちゃ頭がいいです。まさに博覧強記。少しお話ししただけで頭のよさがバンバンに伝わってきます。 安倍さんにこんな質問をしました。 どうしたらそこまでの知識がつけられるのですか? 安倍さんは やっぱり読み物だね。知識をつけようとしてはいけない。知 […]

【書評】『書くための文章読本』—タラちゃんにならないために

…と柄にもない文章を書いてしまいました。内容は半分くらい正しいです。 内容なんてどうでもいい。 それよりこの文章、どうですか? なんかバカっぽくないですか? …言葉が過ぎました。言い換えましょう。 文末が「です」ばっかりでタラちゃんみたいじゃないですか? そう。日本語の文章を書くとき、悩ましい問題があります。それは 文末が気付いたら同じになってしまう問題。 気付いたら「です」「ます」ばかりに… そ […]

カントが教えてくれた自己啓発本のクソさ

自己啓発本=麻薬 自己啓発本を読むのはクソです。 本当に自己啓発をしたいなら自らの内発的なエネルギーを用いなければならないからです。 ザクっと読める自己啓発本で高まったエネルギーなど大したエネルギーではありません。 自己啓発本はまさに麻薬。すぐにエネルギーは切れてしまいます。 本当にすごい人ほど自己啓発本なんて読んでいないのです。 古典を読もう 自己啓発本などに頼らずに自らを高め、自らを成長させよ […]

新型コロナが怖い人は人類の歴史に思いを馳せようぜ

こんなツイートをしました。今回はこのツイートを掘り下げます。 人類が打ち勝ってきた3つのもの 上のツイートを思いついたのは『ホモデウス』を読んでいた時のことでした。 ホモ・デウス 上 posted with ヨメレバ ユヴァル・ノア・ハラリ/柴田 裕之 河出書房新社 2018年09月05日 楽天ブックス Amazon Kindle 『ホモデウス』はこれからの時代、人類があらゆることに打ち勝ち、「デ […]

金日成は金正日に殺された説を検証③〜「北朝鮮はなぜ孤立するのか」を参考に

萩原遼の極端さ 過去2回の記事では1980年代から90年代にかけての北朝鮮内部の路線対立について『北朝鮮 真実の金王朝』(萩原 遼)を用いて研究してきた。萩原は金日成と金正日が1990年前後において対立していたとの主張をしている。 萩原は二人の対立は激しく、その結果、金正日が金日成を謀殺したとの結論を下している。しかし、これが正しいのかを証明する証拠はないから、この金正日による金日成謀殺説を立証す […]

【書評】『ルポ トランプ王国』〜本当の「壁」はどこにあるのか

世界がひっくり返った2016年アメリカ大統領選挙。大方の予想を裏切り、共和党・ドナルド=トランプが勝利した。 党の候補者選びの段階から相次ぐ放言・暴言を繰り返し、泡沫候補と見られていた彼がいつの間にか党候補になり、ついには大統領になった。 来年の11月、彼は大統領再選を見据えている。 なぜ彼は勝ったのだろう。彼に頼りたくなるアメリカ社会の思いとは。 丁寧な現地取材からトランプ勝利の背後にあるアメリ […]